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泌尿器科悪性腫瘍(がん)

①前立腺がん

食生活の欧米化にともない、日本人の前立腺がん罹患率が増加しています。
2021年のがん罹患数予測では、前立腺がんが第1位となりました(国立がん研究センター がん罹患数、死亡数予測2021年)。
一方で、がん死亡数予測では第6位であり、他のがんと比較して死亡率がやや低いのが特徴です。
健診などでの血液検査で腫瘍マーカー(PSA: ピーエスエー)が上昇し発見されることが多く、現在では多くが早期がんの状態で発見されます。
早期がんに対しては手術治療(ロボット支援手術)、放射線治療(外照射、小線源、重粒子線など)、ホルモン療法、PSA監視療法(経過観察)の中から適切な治療方法を選択します。
現在でも骨などへの転移による症状(骨の痛み、病的骨折)により、はじめて前立腺がんが発見されることがあります。
転移した前立腺がんに対しては、ホルモン療法を行い、がんの進行を抑える治療が中心となります。
ホルモン療法が効かなくなった場合には(去勢抵抗性前立腺がんと言います)、抗癌剤治療などをおこないます。

「中野駅前ごんどう泌尿器科」では前立腺がん治療後の定期経過観察を行うことが可能です。前立腺がん治療後の再発チェックは、基本的に3か月に1回のPSA検査です。当院では当日PSA検査を実施可能で、40-60分程度の時間で結果説明が可能です。当日にPSAの異常を発見し、迅速な治療に繋げることができます。また、尿検査を行い排尿状態や血尿の有無を調べます。PSAが上昇し再発が疑われる場合には、PSAの上昇速度やもともとの前立腺がんの状態から、最適な治療方針を相談させていただきます。

②膀胱がん

日本人の膀胱がん罹患率は、男性で第10位、女性で第13位であり、肺がんや大腸がんと較べれば頻度が低いがんの一つです(国立がん研究センター がん罹患数、死亡数予測2021年)。
しかしながら、膀胱の筋肉まで浸潤した場合、転移が起こる可能性があり、筋層浸潤膀胱がんの5年生存率は約50%と、極めて悪いがんの1つです。
発症のピークは60-70歳で男性に多い(男女比 3:1)のが特徴です。
膀胱がんは喫煙との因果関係が強く(喫煙者は非喫煙者に比較して2~4倍発生頻度が上昇します)、その他抗がん剤や放射線治療後、慢性的な尿路感染などが原因で発症します。
症状の伴わない目で見える血尿(無症候性肉眼的血尿)を契機に発見されることが多く、無症候性肉眼的血尿で病院を受診した患者さんの約20%が膀胱がんと診断されたとする報告があります。
血尿を自覚した際には放っておかず、必ず泌尿器科を受診してください。
尿検査や超音波検査が行われ、内視鏡を膀胱に入れ(膀胱鏡)膀胱を観察することで診断がつくことがほとんどです。
膀胱の筋肉まで染み込んでいない早期がん(表在性膀胱がん)であれば、内視鏡的手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術: TURBT)で完全治療を目指すことが可能です。
しかしながら膀胱の筋肉まで染み込んだ進行がん(筋層浸潤性膀胱がん)の場合は、膀胱を取り除く手術(膀胱全摘術)が最も効果の高い治療法です。
膀胱全摘術をおこなった場合、尿の通り道を変える(尿路変向術)必要があります。
お腹に袋をつけ尿を出す回腸導管造設術や、小腸で新たな膀胱を作る代用膀胱造設術などが行われています。

「中野駅前ごんどう泌尿器科」では膀胱がん治療後の定期経過観察を行うことが可能です。表在性膀胱がん治療後の再発チェックとして、基本的に3か月に1回の膀胱鏡検査、尿検査、尿細胞診検査を行っていきます。また6ヵ月に1回程度、腹部超音波検査で腎盂尿管の再発が無いかチェックを行います。

③腎盂、尿管がん

尿は腎臓で作られ、腎盂と呼ばれる道に集まり、尿管を通って膀胱へ流れます。
腎盂から尿管、膀胱へとつながる尿の通り道(尿路)の内側は、尿路上皮と呼ばれる細胞で作られています。
この尿路上皮から発生する「がん」は尿路上皮がんと呼ばれ、腎盂がん・尿管がん・膀胱がんの多くがこの尿路上皮がんです。
膀胱がんと較べると、腎盂・尿管がんの発生頻度は低く、尿路上皮がん全体のうち、腎盂・尿管癌は5%程度と比較的まれながんです。
腎盂・尿管がんは50-70歳代に多く、男性の発症が女性の2倍以上と言われています。
膀胱がんと同様、喫煙や慢性尿路感染症、化学発がん物質の暴露が原因になると言われています。
膀胱がんの治療後に腎盂・尿管がんが発生する可能性は2~4%と低いですが、腎盂・尿管がんの治療後に膀胱がんが発生する割合は30~50%と高いことが知られています。
血尿や、尿管が閉塞し水腎症(腎盂に尿が貯留する)による腰背部痛などを契機に発見されることが多いですが、症状がでず、気が付いた時には進行している患者さんも少なくありません。
腎盂・尿管がんの治療の第1選択は腎尿管全摘術です(多くの場合腹腔鏡で行います)。

「中野駅前ごんどう泌尿器科」では腎盂尿管がん治療後の定期経過観察を行うことが可能です。腎盂尿管がん治療後の再発チェックとして、基本的に3か月に1回のCT検査、尿検査、尿細胞診検査を行っていきます。また3ー6ヵ月に1回程度、膀胱鏡検査を行い、膀胱内への再発が無いかチェックを行います。CT検査は近隣の連携施設で即座に撮影可能です。

④精巣腫瘍(精巣がん)

精巣は、男性の陰嚢内に左右1つずつある臓器で、睾丸(こうがん)とも呼ばれます。
精巣には男性ホルモンと精子を作る役割があります。
精巣腫瘍は、この精巣の中にある細胞から発生する腫瘍のことを指し、多くは悪性腫瘍(がん)です。
痛みのない、精巣腫大を契機に病院を受診することがほとんどです。
精巣腫瘍の発生には遺伝的要因と環境的要因が関わっており、遺伝的要素や胎内でのホルモン環境、低体重児や停留精巣、出生から思春期における影響など、多くの因子がその発生に関係していると言われています。
父親が精巣腫瘍であれば4倍のリスク、兄弟が精巣腫瘍であれば8倍のリスクがあるとされ、遺伝的要因も関係があると言われています。

精巣腫瘍の診断で重要な検査は陰嚢超音波検査です。
多くの場合超音波検査で腫瘍を同定することが可能です。
精巣腫瘍の治療は、まずは病気のある精巣の摘出術を行い、病理検査で腫瘍の種類(セミノーマ、非セミノーマのどちらであるか)を診断することが重要です。
転移をきたすことも稀ではありませんが、多くの場合、抗がん剤治療や放射線治療に非常に良く反応し、比較的高い確率で完全治癒が望めます。
悪性腫瘍(がん)の中では最も抗がん剤や放射線治療が効果を示す腫瘍の1つです。
精巣に異常を自覚した場合には、早期に泌尿器科を受診することが重要です。

「中野駅前ごんどう泌尿器科」では精巣腫瘍治療後の定期経過観察を行うことが可能です。精巣腫瘍治療後の再発チェックとして、基本的に3か月に1回のCT検査、血液検査(腫瘍マーカー)を行っていきます。CT検査は近隣の連携施設で即座に撮影可能です。

⑤腎がん(腎臓がん)

腎がんの発症には環境的要因や遺伝的要因が関与していることが報告されていますが、確固とした証拠は多くありません。
食生活では赤身肉の過剰摂取や、肥満、高血圧などの要因と腎がん発生の関連性の報告も散見されます。
また長期透析患者さんに腎がんが発生することも少なくありません。

腎がんの多くは人間ドックや検診などで行われる腹部超音波やCT検査などで偶然見つかります。
一般に健康診断における腎がんの発見率は0.04~0.1%と言われており、他のがんと比較して健康診断で発見される確率が高いのが特徴的です。
腎がんの診断で必要な検査は、造影剤を使用したCT検査です。
時にがんと良性腫瘍(腎血管筋脂肪腫など)との鑑別が困難なことがあり、MRIなども診断に有用なことがあります。
腎がんには放射線治療や抗がん剤治療が効かないことが昔からわかっており、最適な治療法は手術治療です。
健康診断で発見される腎がんの多くはサイズが小さい早期がんで、多くの場合腎臓を全摘せず、「がん」だけを取り除く腎部分切除術(ロボット支援腎部分切除術)が行われ治療されます。
最近は少なくなりましたが、大きな腎がんに対しては部分切除術を行うことはできず、腹腔鏡あるいは開腹での腎全摘手術が行われます。
腎がんが転移した場合には、完全治癒は困難で、薬物治療が行われます。
分子標的薬と呼ばれる薬や、免疫治療(オプジーボなど)が行われます。
近年腎がんに使用できる薬剤の種類が大きく増え、患者さんの予後も延びています。
可能であれば1年に1回は腎臓の超音波検査を行い、早期発見に努めることが望ましいでしょう。

「中野駅前ごんどう泌尿器科」では腎がん治療後の定期経過観察を行うことが可能です。腎がん治療後の再発チェックとして、基本的に3か月に1回のCT検査あるいは胸部レントゲン検査、血液検査(腎機能チェック)、尿検査を行っていきます。CT検査は近隣の連携施設で即座に撮影可能です。

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